忍者ブログ

心汰の冒険

2010,3,11...設置

2020/07    06« 1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11  12  13  14  15  16  17  18  19  20  21  22  23  24  25  26  27  28  29  30  31  »08
学パロ
親睦を深めるの巻その2





クラウドが人目につかない場所でメイクや身だしなみを整え、その後三人は繁華街を歩いて回った。その間にクラウドとノクトはラインIDの交換をした。そして”カードゲーム部”というグループ名でグループチャットを作り、三人は晴れてラインでも繋がることとなるのであった。


「”そろそろゲーセン行かないか?”」

クラウドからグルチャ(グループチャットの略)にトークが飛んでくる。

「そうだな。」

スコールが言う。三人は本来の目的であったプリクラ機の設備されているゲームセンターへと向かうことにした。





やはり若者向けの娯楽施設なだけあって若者が多く、割と活気づいている。

「あんたらこういう所よく来るのか?」

ノクトが言う。

「よく来るわけじゃないが来たことはある。」

スコールが言う。

「彼女と?」
「まぁ、そうだな。」
「クラウドも?」
「”俺はよく来る。一人でな。”」
「一人で楽しめるのかよ。」
「”ゲーセンは何もカップルや仲間内だけが集うわけじゃない。ゲーセンと言ったら格ゲーのCPU対戦があるだろう。”」

真顔でラインを飛ばしてくるクラウド。そして入口に向けてズンズンと一人歩いて行ってしまう。二人は彼の後に続いた。

「格ゲーって何?」

ノクトが尋ねるとスコールが答えた。

「正式には格闘アクションゲームと呼ばれているが・・・聞いたことないか?」
「あ、ああ、格闘アクションね・・・。」
「(プリクラ事情に詳しい割には新鮮な反応だな。)」


ノクトの娯楽関係の知識に偏りがあるのは、それの殆どが転校する前の学園の友人であるプロンプトから得た情報だからであった。彼とは今でも親交があり仲が良い。

クラウドが立ち止まる。入口を10代の女子達が黄色い声で騒ぎながら塞いでいて通れないのである。三人共立ち止まり、すぐさまトークを飛ばし合う。

「”どうする。”」とクラウド。
「”どうするって、どいてくれって言えばいいだろ。”」とノクト。
「”ならお前に任せる。”」とクラウド。
「”イヤだ。”」とノクト。

女子達の目線からこの光景を言い表すのであれば、入口付近に二人の長身のイケメンがスマホを弄りながら立っており、そのすぐ傍にこれまた美形の女子がスマホを弄りながら立っているという目を見張る光景である。

まさか自分達に向けて、”誰がどいてくれと頼むか”をグループチャットで相談しているなどとは思いもよらなかっただろう。

クラウドとノクトはスコールを見つめた。スコールも見つめ返す。

「・・・。(なんだその目は。俺にいけってことか?)」

渋々スコールが入口を塞いでいる女子達に声をかけた。

「そこどいてくれ、ませんか。」

すると女子達は顔を見合わせてクスクス笑いながら僅かな隙間の道を作るように移動した。これでは一人ずつしか通れないがそれで妥協した。

「(・・・何なんだよこの女共は・・・。俺の言い方が可笑しかったのか?クソ・・・。)」

スコールは本人の意思に反して真っ赤になっていた。

女子達の好奇の視線が三人に突き刺さる。スコールがさっさと入口を通り抜けようと進む。次にクラウドが真顔で続き、最後にノクトが続くはずであったが彼は止まったままだった。

クラウドが振り返る。すると、なぜかノクトと一人の女子が睨み合っていた(そのように見えた)。長身のノクトが上から容赦なく見下ろすものだから見下ろされている女子は堪ったものではない。

「(な、何このイケメン・・・めっちゃ睨んでくるんですけど・・・。怖いけどかっこいいし嬉しいやら怖いやらで複雑な心境なんですけど・・・。私ちゃんと道空けたよね・・・。睨まれる道理はないんですけど・・・。)」

女子達が怯え、ざわつき始めた頃、クラウドがノクトにトークを飛ばした。

「”何してる。さっさと来い。”」

するとノクトがクラウド達を一瞥してからまたすぐに先ほどの女子に視線を戻した。そして言った。

「入口を塞ぐな。道を空ける時はもっと広く空けろよ。なぜこちらからどいてくれとお願いしなきゃならない。(王子のこの俺が)」

そのまま続けさせれば、”俺様を誰だと心得ている。ルシス王国の次期王位継承者だぞ。その俺を嘲笑するとは命が惜しくないようだな”、とまで言い兼ねないような態度であった。悪いのはどう考えても向こうであったが、あまりにノクトが上から物を言う横柄な態度なのでまるでこちら側が悪者のようであった。

「ご、ごめんなさい・・・。」

今度は女子達が赤くなる番であった。まさに大衆の面前での赤っ恥である。そしてノクトが謝罪の言葉を聞いて納得したのか悠々とクラウド達の元へと歩いてくる。そして、自信満々の彼の顔は女子達から遠ざかる毎にみるみる内に真っ赤になっていくのであった。

「”顔めちゃくちゃ赤いぞ”」

クラウドがトークを飛ばす。

「”殺すぞ”」

そしてすぐさまノクトから物騒な返事が届く。
ああいったタイプの同世代の女子とあまり器用に関われないノクトからすれば、先程のは頑張った方であった。





三人が格ゲーの台が並ぶコーナーへとやって来て、一つの台の前の椅子に腰を下ろす。クラウドが真ん中に座り、彼を挟んで両隣にスコールとノクトが座った。

「・・・・・・。」
「・・・・・・。」
「・・・・・・。」

無言になる。

「”どうしたんだ二人共。さっきのことを気にしているのか?”」

クラウドがトークを飛ばす。

返事はなかった。

「”お前達は女に免疫がなさすぎるからああなるんだ。もっと自然に振る舞えばあんなことにはならない。”」

またクラウドがトークを飛ばしたが、二人は思った。女装をしている今この場で最も不自然なお前には言われたくない、と。

「さっさとプリクラ撮って帰らないか。」

スコールが台に片肘をついて拳で頬を支えるくつろいだ姿勢で言う。
しかしクラウドは既にコインを投入していた。

BGMが大きくなりゲームが始まる。スコールはその画面を眠そうな目でぼんやりと見つめた。ノクトも台に両腕を投げ出し突っ伏して、画面を眺めた。クラウドは無言の真顔でレバーやボタンを操作している。慣れた手付きである。

ノクトがふと思い出したように端末を手にしてコールする。

「もしもし。・・・暗くならない内に帰るから心配するな。ああ、大丈夫だから。・・・また帰る頃に連絡する。」

それだけ伝えるとまた台に突っ伏すノクト。スコールは今にも寝そうな程に目をトロンとさせている。

「それ面白いのか?」

ノクトがゲームに夢中なクラウドを見て呟く。クラウドは相変わらずの真顔でレバーをカチャカチャ、ボタンをカチカチとタップしている。
クラウドはいつの間にかどこかの台から対戦を申し込まれて連戦状態に突入していた。それもその全てを1分と経たずに片付けていく。

「ぬるいな。」

思わず口走るクラウド。
そしてどこかの台から「クソッ!!」と声が上がった。白熱しているクラウドを見て、何気なくノクトもコインを投入して遊んでみるのだが、いまいち面白みが分からないのであった。そしてすぐに飽きた。徐ろに席を立ち、スコールの傍に歩み寄る。スコールは寝ていた。

「スコール、あれやろうぜ。」

ノクトがスコールの肩を揺り動かす。もそもそと起きだす彼を連れて、二人はUFOキャッチャーの大きな台までやって来る。





スコールはまたリノアとのデートを思い出していた。彼女にぬいぐるみをねだられて、いくつも取らされたことを。あの時に、どうして女子はこんなにもぬいぐるみに執着するのだろうかと思ったものだった。

ノクトはUFOキャッチャーをしたことがなかった。とりあえず未体験のものはやってみたくなるもので、さっそくコインを投入する。
スコールは黙って見ていた。

「これけっこうコツいるな。ぁあっ、いき過ぎたっ。」

ノクトが熱中し始める。彼は格ゲーよりもこちらの方が熱中できるらしい。

「ああっ!!」

そしてアームで掴んだリ○ックマのぬいぐるみは開口部に到達する前にこぼれ落ちてしまう。すかさず追加のコインを投入するノクト。

「・・・・・・。」
「・・・っ!!なんで掴めないんだよっ」
「・・・・・・。」
「あ、いけるっ!!これはいけるだろ!!・・・っあ!?なんでそこで落ちるんだよバカじゃねえの!?」
「・・・・・・。」

ノクトのハマリようは半端ではなかった。コインがどんどん投入口へと吸い込まれてゆく。スコールはただただ静かにそれを見守るのであった。一方のクラウドもまだ白熱していた。それはもう周りに人だかりが出来る程であった。いつの間にか彼は神プレイヤーとして崇められていた。

「ぜんぜん取れねえ・・・。」

ノクトが闘志を燃やし始める。彼の負けず嫌いな性格が大露わであった。

「ノクト、自分が思うよりも少し大げさなくらいにアームを動かしてみろ。奥を狙うならさらにその奥を狙う感覚で。この手のは奥行き視覚を慣らさないと難しい。」

スコールがアドバイスする。

「おおげさに?けど行き過ぎるんだよ。」

ノクトがアームを操作する。

「おおげさってどれくらいおおげさに!?っああ!!」
「それくらいでいけるんじゃないか。」

ノクトは全神経をアーム操作に傾けた。そして、狙ったリ○ックマはアームの爪にひっかかり、開口部のすぐ上まで移動して、ストン、と吸い込まれるようにその穴へと落ちた。

「取れた・・・。」
「よかったな・・・。」

ノクトが屈んでリ○ックマを手にする。それで終わると思ったのだったが、彼は今しがた取れた景品をスコールへ渡し、すぐにコインを投入した。

「それはスコールにやる。」
「俺は・・・。」
「アドバイスされて取れたヤツは、なんか気に入らない。」
「・・・・・・。」

スコールはもらったぬいぐるみをふにふにと弄ぶ。触り心地が良かった。

ノクトがアドバイスなしに景品を手に入れ、三人が再び合流する頃にはノクトもクラウドもだいぶ散財していた。





続く(次こそぜったいおわる(確信))


拍手

カレンダー

06 2020/07 08
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31

らくがき帳

完成させられるか分からないイラストや、思いつきの鉛筆らくがきを載せています。

GARDEN SQUARE

ニュースがあれば更新されます。
You need to upgrade your Flash Player.

Flash電光掲示板を作成する

最新記事

ブログ内検索

アーカイブ

サイトの歴史

≫サイトの歴史
...PCサイト
Since 2009.10.2
...携帯サイト
Since 2003.12.27
Move 2010.4.17

広告

PR

忍者バリアー

<< Back  | HOME Next >>
Copyright ©  -- 心汰の冒険 --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Material by もずねこ / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]