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心汰の冒険

2010,3,11...設置

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学パロ
クラウド、歯痛に悩まされるの巻






クラウドはこの日、朝からイライラしていた。そのイライラは半端なものではなく、じっと座っていられないほどであった。椅子に座っていても落ち着かず、貧乏揺すりが止まらない。

トントントントン…
イライライライラ

「(あああ……無理だ……耐えられん。発狂しそうだ……。歯が痛すぎて他のことが考えられないくらい痛い。)」

そう、彼は虫歯の痛みと闘っていたのだった。

「(学校なんて休んで歯医者に行くべきだった……でも歯医者に行くくらいなら予防接種受けに行く方がマシ。もっと言えば歯医者よりは耳鼻科の方がマシ……いや、待てよ。耳鼻科も診察内容によっては痛かったぞ。どっちみち医者にかかるくらいならタンスの角に足の小指ぶつける方がマシだな。あれは一瞬の痛みで済む。)」

クラウドの貧乏揺すりが酷くなっていく。
彼の後ろの席であるスコールも、彼のただならぬ様子に何だ?と気にかけ始めていた。

グシャッ

クラウドが手元のプリントを握り潰す。
ちなみに今はセフィロス教諭担当の授業の真っ最中であった。

「いいか、中和反応では水と塩が生成される。塩は酸の陰イオンと塩基の陽イオンが結合した……、」

セフィロス教諭がクラウドに視線を固定し、そして名指した。

「クラウドストライフ。立て。」

生徒の視線が集まる。

「(ああ……痛っ…。こうしてる今も俺の歯をバイキンが痛めつけてるんだよな……。)」

セフィロスはクラウドの額に目掛けてチョークを投げ放った。コッ!!と見事命中する。

「ッ!」
「クラウドストライフ。聞こえなかったのか?起立!」
「……チッ。」

クラウドが俯き加減に小さく舌打ちをしてから起立する。

「塩を構成している物質とは何か?私の授業をきちんと聞いていたのなら答えられるとは思うが。」

セフィロス教諭が言う。
クラウドは黙り込んだまま考えた。

「(塩……?構成している物質……?塩は塩だろ何言ってるんだこのロン毛バカ……。)」
「どうした?答えられないか?」

問い詰められ、クラウドは口を開く。

「……海?…あ、……サンゴとか…。」
「…………。」

スコールの表情は変わらないが、微かに固まった。
セフィロスが再びチョークを投げ放つ。

ゴッ!!

「痛ッ!」
「バカ者!もっと集中して授業を受けろ!!」

セフィロス教諭が一喝する。クラウドの期末テストの全科目総合点は100点にも満たない点数であった。強調するが、全科目の総合点である。試験前も試験勉強の類は一切せず、フェンリル(バイク)を乗り回したりゲームに没頭していた。

「はい。ごめんなさい。(うるさい黙れウルトラ級ロン毛バカ。ヴィダルサスーン臭いロン毛バカ。)」

クラウドが棒読みで謝罪し座る。

「誰が座っていいと言った。廊下に立って反省していろ!」
「………はい。」

クラウドが再び立ち上がり廊下に出る。





廊下は寒かった。

「寒…。」

クラウドが素直に廊下に立っているはずもなく、すぐさま保健室へと向かった。

ガラッ

扉を開けば保健医の女の先生がいた。

「ん?どうした?」
「……体調が悪くて……少しの間寝かせてください…。」

クラウドがいかにも体調の悪そうな覇気のない表情と声色で言う。

「あらら。頭痛とか吐き気とかある?」
「はい。ともかく具合悪くて……。」
「じゃあ横になってなさい。先生ここにいるから、何かあったら声かけてね。」
「はい。」

保健室に備えられている簡易ベッドまで歩く。カーテンを開いて、ベッドに体を横たえれば歯の痛みが主張してくる。クラウドは毛布と布団を一緒に掴んで首元まで被った。

「(はぁ……痛い……。歯ぁ痛いっていうダジャレとかじゃなくて本当に痛い……。エッチなことでも考えて凌ぐしかないか……。保健医の先生ってセクシーだよなぁ…………。ダメだ全然そういう気分じゃないし痛さが勝ってる。)」

クラウドは患部側の頬をおさえた。拳を作ってゴツゴツと叩いてみたり、親指でぐりぐりと押してみたりしても、痛みは変わらなかった。

「せんせぇ」

クラウドが保健医の先生を呼ぶ。

「んー?」

先生の座っている側に寝返りをうてば、美人な先生の横顔が拝めた。

「鎮痛剤とかないですか……。」
「鎮痛剤ー?」

先生がクラウドの方へ向き直り、やって来る。

「鎮痛剤はね、簡単には処方できないのよ。保健室は基本的には怪我の応急処置をしたり、体を休めるところだからね。」
「………。」
「そんなに痛む?」

クラウドは先生を見つめた。うるうるとした目だ。

「痛みます……。先生が添い寝してくれたら少しはマシになるかもしれ、」
「あははは!そんなこと言う元気があるなら大丈夫ね!」
「………。」

布団の上からポンポンとされ、カーテンが閉められる。クラウドはとりあえず目を閉じた。





チャイムが鳴る。まったく痛みはひかず、眠れなかった。しかしこの間クラウドは痛みを緩和させようと色んなことを試していた。
そして一番効果があったのは、患部側の頬を痛めつけるという方法であった。生温い痛めつけ方ではない。強くつねってみたり、力を込めてぐりぐりしたりだ。こうすることで幾らか痛みが分散されるようであった。

クラウドは考えた。自分で自分を殴るわけにもいかないので、誰かに殴られれば歯痛から解放されるのでは、と。

そして真っ先に思い浮かんだ相手が、幼なじみであるティファであった。

「(あいつしかいない)」

困った時のティファ頼みであった。クラウドはベッドを抜け出し、保健室を後にした。





休み時間になっている。クラウドはティファのいる教室を目指した。

彼女は廊下にて、女友達と談笑中であった。
クラウドは背後からそっと彼女に近づく。

「(……やるしかないよな。歯痛から解放されるためだ……。)」

クラウドはティファのすぐ後ろに立ち、そして、両手を伸ばして彼女の豊満な胸をぎゅむっと揉んだ。
ぎょっとする友達。しかしクラウドは無表情で揉みしだいた。

「えっ!な、何!?!?」

当然ティファは軽くパニックになりながら叫ぶ。しかしすぐに背後の人物が誰であるのか察しがついたのであった。こんな大胆な触れ方をしてくるのはクラウドしかいなかった。案の定後方を見上げればクラウドだった。

「クラウド!!何のつもり!?」
「いや……ちょっとスキンシップを……。」

クラウドがぽつりと言う。ティファの前にいる友達は唖然としていた。

「何言ってんの!!離しなさいよっ!!////」

ティファが友達を気遣いながら頬を染めて狼狽える。
しかしクラウドは離さなかった。狼狽えられても困るのだ。そう、殴ってもらわねば意味がなかった。


もみもみ・・・

「(何照れてるっ……早く殴ってくれよ!歯が痛いんだよ……!!)」

ぎゅむっ  もみもみもみもみ

ティファの目が座り始める。

「……いい加減に……。」
「(そうだ!怒れ!そして思い切り俺を殴ってくれ!)」

ドスッ!!

「ぅぐっ!!」

ティファがクラウドの腹にエルボーを喰らわせる。

「いい加減にしてよ!!」

ドスッ ドスッ ドスッ

そして続けざまに何撃もエルボーを炸裂させた。

「ちがっ……、腹じゃなくて……っ」
「もう!!おっぱいから手を離しなさいってば!!殴るわよ!?」

クラウドの表情がぱぁっと明るくなる。

「そうだ!!殴ってくれ!!」

ティファはドン引きした。ついでに彼女の友達は既にドン引きしていた。

「な、何言って!!」
「頼む!!」
「やだっ……離し、」

クラウドは仕方なく今度はお尻も触ることにした。

さすさす   もみもみ

「・・・・・・。」

ティファは、キレた。

クラウドの腕を掴み捻じ上げる。

「!!!!!!」
「いい加減にしろっつってんのよ!!」

そして無理やり体を引き離すとクラウドに正面から向き直り、渾身の腹パンを炸裂させた。

ドゴスッ!!!!

「!!!!!!」

クラウドが膝から地面に崩れおちる。
テコンドー部で名を馳せている彼女の腹パンは強烈であった。

「行きましょ。」

ティファが友達に向けて言い、クラウドを返り見ることなく教室に戻って行く。

「ね、ねぇ今の男子って・・・。」
「知らないっ。他人よ他人!!」

クラウドは一人廊下に取り残された。多数の生徒からの変質者を見るような冷たい視線を浴びながら。

「(だから……腹じゃなくて……。)」

クラウドは地に伏しながら思ったが、腹パンでもそこそこの効果はあるようであった。





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