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心汰の冒険

2010,3,11...設置

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学パロ
親睦を深めるの巻その2





クラウドとスコールの二人は窓際の席へと移動していた。
そしてクラウドがいつものお気に入りの席に座り、スコールが机を挟んで彼の前に立ち窓の外を眺めている。

「要するにプリクラを撮りたいが一人で撮りに行くのは恥ずかしいから俺と一緒に、そういうことだろ?」とスコール。
「それじゃまるで俺だけがプリクラごときに踊らされているみたいじゃないか。あんただって撮りたいはずだ。友達も欲しいんだろ?素直になったらどうなんだ。」とクラウド。
「・・・別に。友達もできないならそれはそれで仕方がない。無理をして明るく振る舞える程俺は器用じゃないからな。」
「・・・とことん暗い奴だな。」

クラウドは溜め息を吐いた。そして続ける。

「面倒だ・・・。もうプリクラ撮りに行きたいって言えよ。友達が欲しいと言え。一緒にプリクラを撮りに行きたいと言え。」
「・・・面倒なのはお前だ。それが人にものを頼む言い方か?お願いをしろよ。一緒にプリクラを撮りに行って下さいと。そうすれば考えてやらないことも、」

スコールがそう言うとクラウドは勢いよく机に突っ伏し声を荒げた。

「もうお前とは絶交する!!!!何が悲しくて友達に奴隷のように媚び諂ってお願いをしないといけないんだよ!!!!」

スコールが押し黙る。

「(言いすぎたか。)・・・。」
「どうせ俺には友達なんていないんだ!!プリクラすら撮りに行ける友達がいない!!カラオケだってどうせ一人だよ!!お一人様ですか?っていう目で見られることにはもう慣れている!!!!」
「クラウド・・・悪かった。言いすぎた。(カラオケ行くのかよ)」
「黙れ悪魔め!!!!人間の皮を被った悪魔が!!!!」
「悪魔じゃない。」

スコールが冷静に言い返す。

「ああああ・・・もう・・・どうでもいい・・・。俺は一人、スマホで自撮りでもしてろってことだな。了解。今から俺は完全に心を閉ざすことにする。感情を捨てるよ。」

スコールがクラウドを見つめる。クラウドがゆっくりと顔を上げる。彼は宣言通り、能面のように一切の感情を失くした表情をしていた。

「クラウド。」
「・・・。」
「俺だって友達が欲しくないわけじゃないんだ。」
「・・・。」
「けど俺はこんな感じだからな・・・。」
「・・・。」
「それでもいいなら。」
「・・・。」
「プリクラ一緒に・・・撮りに行くか?」
「ああ、行こう。」

黙り込んでいたクラウドが即答する。スコールは目を丸くした。クラウドの即答ぶりに驚いて固まってしまう。

「あんたが行きたいって言うなら付き合ってやってもいい。」
「・・・(・・・はめられた。)」

二人がそんなやり取りをしていると部室の扉が開かれる音が響いた。ほぼ同時に音のした方へと視線をやれば、そこにはノクトがいた。遅い登場である。部活動開始の時刻はとっくに過ぎている。

扉を閉めて二人を見遣るなり言った。

「あんたらプリクラ如きでどれだけ揉めてるんだよ。だいたい聞いてたけど入りづらくてしょうがなかったぜ。」

スコール「知るか。」
クラウド「・・・。」


ノクトが二人の側までやって来る。そして近くの席に腰掛ける。

「聞いてたついでに教えてやるけど、男二人でプリクラ撮りに行くならやめといた方がいいと思うぜ。男同士お断りっていうとこが多いからさ。」

クラウドが反応する。

「それ本当か?」
「ああ。多いってだけで全ての店がそうってわけじゃないけど、だいたいがそうだよ。」
「なんで禁止されてるんだよ。」とクラウド。
「痴漢、ひったくり、ナンパ防止の為。」
「なんだそれ・・・。じゃあそれらに該当しない善良な市民もひっくるめて男ならお断りってことか。」
「そうなるな。」
「・・・。(まあ得策だろう。マーケティングの基礎に沿えばプリクラ機を利用する確率の高い女性客にターゲットを絞るのは無理もない話だ。その女性客が被害に合い店側にクレームを入れたり”質の悪い客が多い”等のイメージダウンに繋がる噂が立てば、無理に男性客を取り入れる利益よりも不利益の方が遥かに大きいからな。)」

スコールが高速で分析し終える。ただし口には出さない。

「男同士でも利用できる店を探せってことかよ。」

クラウドが呟くとノクトが続けた。

「女が一人でも入れば可能だぜ。つまり、あんたら二人とあと誰か女子がいれば・・・。」

三人は沈黙した。そしてクラウドが口を開く。

「ティファに頼むか・・・。」

スコールとノクトがクラウドを見る。

「けど最近あいつとまともに話してないんだよな。生徒会以外でなかなか会わないし。」

そう言うとクラウドがスコールを見た。スコールが目を逸らす。

「あんた、他校にリノアっていう彼女がいたよな。」

ノクトが反応する。

「へえ。彼女いるんだな。」

するとスコールがぼそりと言った。

「誰に聞いた?」
「ジタン。」
「・・・。(あいつどれだけの情報を握ってるんだよ。)」
「リノアに頼めないか?」
「俺とお前とリノアと、っておかしいだろ。こんな組み合わせ。」
「そこにノクトも入るけど別におかしくはないだろ?」

クラウドがそう言うとノクトがすかさず「いやおかしいだろ。」と返した。

「何でそこに俺が加わってるんだよ。」
「いやおかしい以前に無理だ。今あいつと喧嘩してるからな・・・。」
「今すぐ電話して仲直りすればいい。」
「あの・・・俺の話聞いてるか・・・?」
「電話も繋がらない状態だ。メールしても返ってこないし、ラインも既読無視されている。」
「おいっ 俺の話聞けよ!!」
「・・・あんた何しでかしたんだよ・・・。(俺もティファと大喧嘩したことがあるがラインの既読無視はないぞ・・・。その代わり物理的に殴られたけど。)」
「だから無理だな。」

ノクトは「(こいつらほんとに人の話聞かねえな。)」そう思っていた。

そしてヤケクソ気味に言う。

「部長誘えば?」
「・・・・・・。」
「・・・・・・。」

反応の薄い二人。それを見てノクトが小さく笑った。

「何だよその反応?まるで思春期を迎えたばかりの中学生が正月に親戚の家に挨拶に行く時みたいなよそよそしさだな。そう言えば部長遅いな。」

ライトニングはこの日、一身上の都合で早退していた。

「めぼしい女友達とかいないのか?」
「お前こそどうなんだノクト。」
「俺は・・・。」
「そもそも気軽に連絡を取り合えるような女友達がいたのなら、はじめから男同士でプリクラなど撮りに行こうとしない。もっと頭を使って考えろバカども。」

スコールとノクトがイラッとする。
そしてクラウドが更に続けた。

「本当に使えない奴らだな。結局俺が女装しないとだめなのかよ。」

二人が驚愕する。

「女装するのかよ。」
「(一言も女装しろとは言っていないのに何を藪から棒に。)」
「女が一人いれば通るんだろ?だったらこの中で一番背が低くて女顔の俺が女になりきればそれで3人でプリクラが撮れる。女装に抵抗もないしな今となっては。簡単な話だ。」
「もうどこからどこまで突っ込めばいいか分からねえけど俺も一緒に行くのは確定なんだな。」
「ああ。」
「しかしクラウド。流石にバレないか?いくら女顔と言ったって体格でアウトだと思うが。」

スコールが言うとクラウドが妖艶に笑った。

「お前らは俺の女装をまだ見たことがなかったな。」

その言葉にスコールとノクトはほぼ同じことを思った。「(よほど女装に自信があるんだな。)」と。

「体格うんぬんに気を取らせない仕上がりにしてやるからそこは安心しろ。メイクも小道具も研究に研究を重ね、清純派風、小悪魔風、ギャル風、文系おっとり女子風、箱入り令嬢風と何パターンもある。お前らの期待は決して裏切らない。」
「別に期待はしてないけどよくそれだけ女装に情熱を注げたもんだな。あんた立派な変態だろ。」

とノクトが言ったがクラウドはどこか誇らしげだった。スコールはただ黙っていた。





続く

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