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心汰の冒険

2010,3,11...設置

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学パロ
ホモ疑惑

このアイコンに深い意味はありません(何)
※BLを臭わせる要素があるので不快に思われる方は回れ右です汗





昼休み。今日は生憎の悪天候で、朝から雨が降りしきっている。それは昼になった今もなお続いていた。

クラウドは高等部校舎一階にある自販機でいちご牛乳を購入していた。

「(雨は落ち着く・・・。)」

ガタン、と落ちた紙パックを腰を屈めて取り出す。そして、ストローを挿し込んでいるその時だった。幾ばくかの生徒達のざわめき声に混じって、女子生徒らの耳を疑うような噂話が聴こえてきたのは。

「ねえねえ・・・、うちのクラスのクラウド君とスコール君ってさぁ・・・何か怪しいと思わない・・・?」
「・・・それ、クラスの女子の間で結構噂になってるよ。」
「あ、やっぱりそうなんだ。」
「えーなになに?」
「だからあ、クラウド君とスコール君が”ホモで付き合ってる”って噂じゃん。」

クラウドは、いちご牛乳のパックにストローを挿し込んだまま其れを落とした。
彼の掌から滑るようにして落ちたパックは、地面にバコッと叩きつけられた。クラウドの心境もこのパックのようなものであった。

「(嘘だろ・・・。)」

何せ、自分にホモ疑惑が掛けられているのである。まともな精神状態を保てようもない。それ程の衝撃であった。クラウドは自販機の影に身を隠して彼女らの言葉の続きを聞いた。聞くのが恐ろしくもあったが聞かずにもいられなかった。

「まさかあ・・・?あの二人が?」
「なんかね、あの二人ってあの顔だから女子からよく告られてるじゃん?」
「あーうんうん。」
「なのに全部断ってて、その割に彼女いるような感じもなくて、」
「うんうん・・・。」
「女に興味ないのかな~と思うじゃん?」
「まあねえ、あれだけ全部断ってたら、ねえ?」
「それに加えてあの二人・・・めっちゃ仲良いでしょ。」

クラウドが胸中で「(仲良くねえよ)」と突っ込む。

「あっ・・・(察し)」
「・・・ね。」

何が”ね”だよふざけるなとクラウドは尚も胸中で突っ込む。

「いつも二人が話してる時、顔めっちゃ近いもんね!」
「あの近さはおかしいでしょ・・・。」
「いつキスするのか冷や冷やするって。」

クラウドがその場にしゃがみ、自販機の影から手だけを伸ばして、ネジの切れかけたオルゴールの如くゆっくりとした動作で落としたパックを掴み取る。

「BL、だね。」
「ね。」
「やっぱイケメンってアレなんだね。」
「ね・・・。」
「男に走るんだね。」
「ね。」

クラウドは密かに呟く。殺す・・・と。

「なんでイケメンってそっちにいくんだろね。」
「やっぱ普通じゃ物足りないんじゃない?」
「なるほど・・・。でさ、どっちが・・・」


クラウドはそっとその場を後にした。最後まで聞いていれば自販機に拳を減り込ませ兼ねなかった。そして彼は代わりにいちご牛乳のパックを握りつぶした。中の液体がぶしゅううっと勢いよく飛沫を上げて飛び散る。クラウドの眼力はこれから暗殺でも行うのかという程に鋭かった。

彼は静かに教室へと戻った。





教室の扉を潜るクラウド。彼のいつもパーフェクトに尖らせてあるツンツン髪は湿気で少しヘタレている。
自分の席へと戻る。その席のすぐ後ろにはいつものように次の授業の準備なのか予習なのか復習なのか、ペンを走らせているスコールが座っている。クラウドは彼を見て「(呑気なものだな。お前もホモだぞ。俺もだが。)」と思うのだった。

「クソが・・・。」

クラウドの物騒な低い呟き声に僅かに反応するスコール。クラウドが席に座る。

「畜生・・・ふざけるな・・・。」

クラウドが背を丸めてどす黒い空気を醸し出しながら続ける。スコールは自習を続けた。

「なぜこうなるんだ・・・。ここは地獄か・・・。俺に味方はいないのか・・・。」

スコールは尚も自習を続ける。

「もう、死ぬか・・・。」

スコールの手が止まった。

「(・・・どうしたんだクラウドの奴。いつにも増して暗いが・・・。)」

そう明るくはないスコールですら心配になる程であった。
クラウドが髪を掻き毟る。それを見てスコールが小声で声をかけた。

「どうかしたのか?」
「黙れ。話しかけるな。(怪しまれる)」

クラウドがすぐさま応答する。

「・・・。(は?何だよ。)」

そこへ、先程噂話をしていた女子らが戻ってくる。彼女達の視線は、自然とクラウドとスコールの元へと向けられた。クラウドは頭を抑えて俯いているものの、気配でそれを察知していた。

そして、彼にしては珍しい少し大きな声ではっきりとした口調で言った。

「・・・スコール。俺は巨乳が好きだ。」
「・・・・・・?(だからどうした・・・。)」
「特に釣鐘型のやつな。あれは最高だな。」
「・・・・・・。」
「おっぱいも好きだし、尻も好きだけどな。というか女体にしか興味がない。むしろ、女体であればいい。」
「・・・・・・。(何を言い出すんだ)」

先ほどの女子らも勿論クラウドの言葉を聞いていた。そして、クラウドに対する新たな思いが生まれていた。ヒソヒソと話す。

「ねえ、おっぱいが好きって・・・。」
「女体であればいいですって・・・。」
「やだぁ・・・卑猥。」


そしてトドメとばかりにクラウドが呟いた。

「ああ、乳が揉みたい・・・。だから俺は、」

クラウドが机に突っ伏した。

「俺は、ホモじゃない・・・。」

彼の最後の呟き声はあまりにも小さすぎて誰の耳にも届くことはなかった。






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